『肉体という制限から解放されて、すべてを見せられる。』亡くなった人が語る死後の世界。
自宅で看取った患者さんのエピソードを紹介する。
スポーツマンで家庭を引っ張ってきた強いお父さんが70代の初めに脳出血で倒れた。命こそ助かったが、重度の後遺症が残り、喋ることはもちろん呼吸さえままならない。喉に穴を空け、チューブを挿し込んだ。もう喋ることもできない。もちろん、寝たきり排泄は毎回すべてオムツ。食事は摂れず胃瘻から栄養剤を注入する毎日。常に痰がゴロゴロと引っかかり、24時間そばにいて吸引器で吸わないと彼は死んでしまう。そこから7年間妻の怒涛の自宅での介護が始まった。彼は元々、亭主関白でもあり、妻にいろいろしてもらうのが許せないのだろう。何度も、妻に歯向かっていた。噛みつこうとしたり、気管のチューブなど、体についているものを剥がそうとしたり、できる限りの抵抗をしていた。妻もよく愚痴をこぼしていた。
こんな気丈だった彼は意外にも、ある時あっさりと逝ってしまった。家族は動揺していたが、妻のこの介護の苦労をみるとみんなよくやったと妻を労っていた。
妻も夫らしく最期まで弱みを見せなかった。それが良かった。そんな夫が好きでしたと語っていた。
後日、遺影にご挨拶に行くと亡くなった彼からチャネリングメッセージが届いた。

『私は素敵な人生を送ることができた。』
『家族というかけがえないものが私の支えだった。』
『私の生き様は、けして褒められるものではない。』
『それは今ではよく分かっている。』
『肉体という制限から解放されて、今すべてを見せられている。 』
『自分がしてきたことの良いことも悪いこともすべて、洗いざらい見つめ直させられている。』
『家族の中で学んだことが私のすべてであった。』
『とめどなく湧き出してくる皆さんへの感謝の思いが私が今一番伝えたいことだ。』
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